オステオパシーの創始者、医師スティルの偉大なところは、構造と機能は相関する、と言い切ったことです。
これ、どういうことかと申しますと、全ての不調、しいては病気は、筋骨格系の歪みを伴うということです。
非常に単純に言うと身体の悪い人は硬くなり、姿勢が悪くなります。
体の軟部組織(筋肉、腱など)が硬くなれば、その中を縫って通る血管、リンパ管、神経の流れはキツクなります。
内臓は圧迫され、水分代謝は悪くなります。
毛細血管にいたっては直径0,002ミリから0,0008ミリですので、これが硬くなるともう通れなくなるわけです。
自分のからだを大きな木だと考えてください。大地のエネルギーを取り込む木の幹でいう役割が人の背骨です。
この通路がまっすぐ、すっきりしていることをことあるごとに思い出します。
野球の打撃のフォームチェックと一緒です。
ぼくは全てに対して背骨が曲がってきたらもうやりません。あるいは背骨が傾きながらやっていることはばっさり断捨離しています。
逆に言えば背骨がすっきりしていればもう何していてもうまくいく。楽しくなる。木が大地と強くつながって、光に向かって伸びている状態です。
好きなものを食べているとき。好きなことに集中しているとき、背骨はスッキリ立っているはずです。
おいしいものでも寝ながら食べたらどうでしょう。おいしいでしょうか?王選手でも落合選手でもボールに集中しているときは
すっと背骨が伸びています。その通路(脊髄)を通して感覚を研ぎ澄ましているわけです。
ぎっくり腰で見えた患者さんが、施術を終え、まだ痛いです。といいました。でもその歩容をみると、あきらかに先ほどよりも、
右への傾きがとれ、背骨がまっすぐ立っています。こんなときは、「大丈夫ですよ。もう少しお家で今の感覚を大事にお休みください。
ぐんとよくなりますから。」
次の日「うそのように痛みが消えました」と患者さん。
スティルは偉大だなあとつくづく思います。
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